阿南平和委員会

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1本の電話

電話の相手が語ったこととは?

 参議院選挙の始まる少し前のある日、電話が鳴った。電話の主は「今の日本の,政治、どうなってしまっているんや、生活が厳しい、凄く生きにくい、閉塞感を感じる」と切実な思いと今の日本が戦争に向かっていることのやるせなさや憂いの思いを色々Nさんは語り始めた。

少年時代

 牟岐町の沖に浮かぶ小さな島で生まれ育った。島の家には必ずと言っていいほど縁側があった。漁師町なので道は狭く縁側は蝶番で留められた可動式のものがほとんどです。近所のおじいさんは寝るとき、食事の時以外縁側で座り微動だにしません。

学校に行く時も、放課後遊びに出かけるときもおじいさんを見ると同じ位置で座ったままです。少年心に興味本位で親父に理由を尋ねました。おじいさんには5人の息子がいました。しかし5人すべて太平洋戦争で戦死したのです。それ以来、おじいさんは抜け殻の様になってしまいました。当時、生活の中に戦争の傷跡があった。戦争のむなしさをどうすれば若い世代に伝えられるのかそう語り次の話に進むのです。